いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

海岸の流木

猛暑が続いている。高知県の四万十市では39℃を超えたという。一方、秋田、岩手では「これまでに経験したことのないような大雨」によって死者や行方不明者が出ている。17日(土)〜18日(日)は青森に出かけるが、これまでに経験したことのないような大雨にならないことをひたすら祈るばかり。

昼、流木を拾いに辻堂海岸まで自転車を走らせる。引地川の稲荷橋から右に折れて134号線の地下道を潜る。この辺りの海岸は遊泳禁止区域になっているはずだが、渚にはかなりの人が出ていた。自転車を降りて砂浜に一歩踏み入れた途端、火傷するんじゃないかと思われるくらいの熱い砂が足の指に絡みつく。波打ち際まで歩いて形の良い流木を探す。流木は、満潮だった時のライン上に一列に並んでいるので探しやすい。手頃な形の流木が砂に突き刺さっているのがあちこちに見える。そばにはビーチサンダルが置かれてある。なるほど、こうすれば脱いだビーサンの場所が泳いでいるところから見えるという寸法だ。中にはいい形の流木もあったのだが、こればかりは持ち帰るわけにもいかない。50mほど歩いたところで両手で持ちきれなくなった。拾った流木を自転車の前籠に積み、引地川沿いの遊歩道を引き返す。途中、親水公園の水道で流木に付着した砂を流し落とす。洗った流木をベンチに並べだしたところへ男のお年寄りがやってきた。そこのベンチはちょうど木陰になっていたので、木陰で一息つくつもりなのだろう。そう思って、木陰を譲って並べた流木を陽の当たるベンチに移した。そうしたら、そのお爺さん、何やらぶつぶつ呟きながらハトに餌をやりだした。ハトは何処からともなく飛んできて、忽ち10羽、20羽の群れになる。私はそれを背にして、せっせと流木を洗う。小物の流木を洗い終える頃には、お爺さんもハトもいなくなっていた。洗った流木を自転車の前籠に積み直し、ゆるゆるペダルを漕ぎだしたところで気がついた。1mほどの細い流木が無い。皮の綺麗に剥けた床柱のようにつるつるした細枝だ。多分お爺さんが散歩の杖にしたんだろうな。まあ、どうせ海からもらったものだし、単なるオブジェとしてよりも実用性のある使い方をしてもらったほうが流木としてもありがたかろう。どうかお爺さんの、転ばぬ先の杖になりますように。流木の穴に潮の香詰め合せ(あ)

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