いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

釣り大会

某団体組織の釣り大会に参加した。対象魚はキス。釣竿を持つのは1年ぶりである。このイベントには第1回からスタッフとして携わっているが、今年は組織から離れた身でもあるし、スタッフを名乗るのは遠慮したかった。でも、是非にと乞われ、断りきれずに引き受ける形となった。朝のうちは波も穏やかで、よい釣り日和になる予感がした。ところが、沖へ出ると徐々に南からの風が強くなり、三角波もうねりを加えて船を揺らしだした。烏帽子岩手前のポイントは釣り慣れたポイントだったが、船の小刻みな揺れがエサのジャリメを針にひっかけるのを手子摺らせる。第1投にいきなり魚信がきて、巻き上げると、なんとワカシの一荷。釣り大会は毎年5月に行われてきたが、この時期にワカシの姿を見たのは初めて。足元のバケツに入れると、ぐるぐるぐるぐる回遊している(バケツの中でも回遊って言うのか?)。なりは小さいながらも、さすがブリの子、顔は精悍である。回り草臥れて動きが鈍った辺りでようやく本命のキスが上がる。その後は、船頭さんがあちこち釣り場を換えてくれるが、魚信はいまいち。三角波が船腹を叩き、風も強くなり、うねりも激しくなる。私の席は毎年舳先指定で、船の上下運動の影響をもろに受けるポジションだが、こんな激しい揺れは初めてである。船はうねりの山にぐっと持ち上げられ、うねりの谷にすーと落ちていく。この繰り返しに、この大会では一度も船酔いをしたことのない私が、とうとうやられてしまった。寝不足がいけなかったかもしれない。過信して酔い止めの薬も飲んでいなかった。船縁に身を這わせるまでには至らなかったが、完璧なグロッキー状態で横になるしかなかった。仕掛けを配る担当者が何やってんだかなあである。スタッフ失格である。だから、来年また声がかかっても断るつもりだ。「あと1時間半です、がんばって釣って頂戴」という船頭さんの励ましの声を遠くに聞きながら、私はポケットの携帯で時間を確認することすらできなかった。やっとこ下船してクーラーを確かめたらキス10尾の釣果。これまでで最も低い成績だった。夢と消ゆ太公望って誰だっけ(あ)

f:id:jijiro:20130519150613j:plain